先月、岡山市の造山古墳の陪塚の千足古墳の保存整備工事が完了して
公開されるというニュースをみかけました。
何年か前に、近くを通りかかった時に立ち寄って造山古墳の見学をしましたが、
既に夕方で時間がなく、陪塚はまた今度の楽しみにしていたので、
ついにその時が来たと思って、先日見学に行ってきました。
造山第5古墳=千足古墳は事前の予習で帆立貝形古墳と知っていましたが、
実際に行ってみると方形の突出部が意外と大きく、
下から見上げる分には前方後円墳と見間違うほどでした。
ただ、方形突出部は円丘部と比べると高さがずいぶん低かったり、
円丘部が結構欠けた上でのその大きさということを考えると、やはり帆立貝形です。
学術的に古墳には各部の寸法に形式があることが分かっていますが
実際に千足古墳を現地体感して、帆立貝形を認識する過程で、
ふと、その設計作業が頭に浮かびました。これは絶対図面描いてるな…と。
自邸の庭に「四分の一円墳」と名付けた古墳のような小さな築山を作りましたが、
出来上がってから数十~百年後の古墳の様相にしたかったので、
幾何学的形状をどう合理的な自然のなりゆき状に崩すかに注力してしまいました。
いつか、各部の寸法に明確な理由のある、オリジナルの美しい墳丘を作ってみたい。